964 ティプトロ警告灯の怪


964のティプトロの不具合に出会いました。 なかなか丈夫で有名なTIP なので、不思議な気持ちで診断です。
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ティプトロの不具合は時計の中の警告灯で知らせます。 警告灯が点灯すると、フェールセーフが働き3速固定になりまして 走るのが精一杯な状態になってしまいます。
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警告灯が付いたら、まずは診断機。 ところが「故障はなし」 いったいどうしたことでしょう? 故障してるとは言うけど、故障は無しよって。 なんて意地悪な。
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こうなると、現状をモニターして数値や作動などを観察するしかありません。 簡単内容ではありますが、何項目かは上記のように診ることができます。 実際はトラブルの少ないTIPをこうして診る事はあまりありません。
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その中で、こんな項目に気が付きました。 調整圧力0.0bar ティプの装置の中で、圧力を検出するセンサーは付いてません。 なのにbar という単位で表示?
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実は、時々警告灯が消えて、正常に戻るときがあるのです。 その瞬間は、この調整圧力が0.33barと示されます。 しかもアクセル踏むと数値が変動します。 と言う事は、警告灯付いてるときは0.0bar で異常と言えますね。 ティプトロ自体に圧力センサーが無いとなると、 何かそう示すために利用してるものがあるな? それは何かと考えたら・・・・・・
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ティプのコンピューターとエンジンのコンピューターはお隣さん。 エンジンコンピューターはMTもAT車も同じものです。 ティプのコンピューターが横に追加されてるだけです。
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配線図では、エンジンコンピューターから LOAD SIGNAL を ATコンピューターに送ってることが判明。 ちなみに、エンジンスピードと点火時期も共有してるようです。
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LOAD SIGNAL、負荷信号はエンジンコンピューターのモニターでは しかし、エンジンCUからティプCUにはそれが送れてない。 なのでティプの情報では、 負荷信号を元にした調整圧力が0.0bar 表記なんでしょうね。 (当然、 配線&端子の接触不良、断線はチェック済み)
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と言う事で、ティプの警告灯を点灯させ、 でもティプは壊れてないので故障はゼロと表示させて 大事な信号を出せなくなった エンジンコンピューターを修理することになりました。 新品は45万円とのこと、それはあまりにあんまりなので 修理してもらって半額以下で直します。 (壊れ方、直し方で金額はさまざま) by zako
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