964 流血のエンジンマウント解剖
964のエンジンマウント交換のご要望いただきました。 エンジンルーム左右の端に付いてる丸っこいのがマウント
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エンジンマウントにはちゃんと左右があって(無いものもある) 爪で間違わないようになってるのと、シールで L と貼ってますね。
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裏側はこんな感じ ボルトにエンジンハンガーが締め付けられます。
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せっかくなので分解、解剖してやりましょう。 暇だから?ちゃいますよ!興味があるからです^^ 非分解なのでグラインダーで切断。 中から、醤油みたいな液体が・・・・・ 気持ち悪い。
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大量の水のような緩い液体がドバーっと出てきました。 止めとけばよかった。
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下側にはゴムの塊が入ってます。
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上蓋の中には隔壁がありました。 通路のように見える穴がずらりと? どんな構造なんでしょうね?
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隔壁を取ると、上蓋には袋状ゴムブーツ マウントの中は液体で満たされているようです。 上下の空間を隔壁で分けて、液体を使ってマウントを 制御してるように見えますね。
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隔壁を2つに割ると中に膜が挟んであります。
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隔壁の円周上に通路があって、動きに合わせて 液体を流して抵抗を持たせ、ダンパーのような働きをさせてるようですねぇ。
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中央の穴穴は通路とは別の構造で、サンドイッチされた黒いゴムの膜は 液体を通過させてないです。 小さな丸い穴ひとつひとつがダイヤフラムダンパーのような 働きをして微細な振動を吸収してるように思えます。 しかし、よくわからない構造してますよね。
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下側のゴムの塊のようなものを良く見ると ゴムの密度の大きい箇所と小さい箇所があるのがわかります。 動く方向によって固さを変えるためです。 動きやすい方向と、動きにくくしたい方向があるんですね。
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足回りのブッシュの考え方がそうなってます。 ゴムの密度を変えて、動きを規制してますよ。
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エンジンは下にぶら下がるような構造です。 エンジンミッションをエンジンマウント左右2箇所、ミッションマウント中央1箇所の 三角 3点固定のような感じです。 このマウントにあれだけ重いエンジンがぶらさっがってるんですから ゴムは完全に下に引っ張られてる状態でしょう。 内部の繊細な構造を性能的に使い切ってるのか不思議ですが ポルシェはエンジンマウントにもちゃんと気を使ってます。 左右違うものだし、カレラ2、カレラ4で品番違うし、 ターボもRSもそれぞれ違います。 最新は電子制御エンジンマウントなんてのも採用してますからね!
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ちなみに930まではただのゴムの塊です。 エンジンのダイレクトな鼓動を感じたい人にはちょうどいいかもね^^ by zako
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