いやいや、ポルシェってつくずく変なクルマだな～って感じた修理です。

なんでこんな作りになってるんだろ？ 

ずっと昔に経験した事例が、最近また発生したので、報告です。
 

次はコンプレッサーの電源の点検です。

コンプレッサーのフューズ切れを疑います。

場所はエンジンルーム左側面のカバーの中

964も993も同じ近辺にあります。
 

カバー外せば各ヒューズやリレーが並びます。

コンプレッサーヒューズが一番奥の茶色の７.５Ａ。

その他手前からリヤブロアーモーター左、リヤブロアモーター右

リヤウィンド熱線です。

コンプレッサーリレーは緑色した四角いヤツです。

どれも正常でした。

リレー回路を直結するとコンプレッサーは作動するので、配線は問題無し。

リレーを作動させる電源系に問題あるようです。

カバーの裏に何がどこに配置してるか書いてありますよ。　

各種言語で。

そこで、さっきガス圧が下がりすぎるとコンプレッサーを回さないようにする話しましたが、

その圧力を検知するスイッチがトランク内のエアコンユニット上の

高圧管に付くプレッシャースイッチです。
 

誤作動してるかもしれないので念のため直結してみましたが、

やっぱりコンプレッサーは作動しません。

簡単な点検したけど原因はわかりません。

あとは制御してるコントロールユニットぐらいしかないかな？って思い始めた矢先・・・・・・・。

オーナーが言いました

「ザコさん、忘れてたけどバックランプが点きっぱなしだから一緒に見ておいて。

とりあえず消すためにヒューズ抜いてるから」

うっそー！マジで？

ほんまや、１４番の「フォグランプ＆バックアップランプ」抜いてある。

バックは自分で見えないからフューズ抜いてるの忘れてたって。

１５Ａ青ヒューズ挿しました。ちなみにヒューズは色でアンペアが区別してあります。

挿したとたんコンプレッサーがカチンと音をたてて動き始めました。

不思議でしょ？

このヒューズがエアコンに関係してるなんてこと全く書いてないのにね。

その理由は配線図を見るとわかります。

１４番のヒューズは前後フォグランプとバックランプに電源を送るための

リレーを作動をさせてます。

キーＯＮで作動するリレーです。

そのリレーから流れた電源がバックランプスイッチに入る手前で

二手に分岐して・・・・・片方はどこに？

ちなみにバックランプスイッチにはキーＯＮ電源が来てます。

ギヤをバックに入れることでスイッチが導通してバックランプに電気が流れ点灯します。

バックランプスイッチ手前から分岐した電源が、エアコンコンプレッサーを

作動させるためのリレーの電源になってるんです。

そりゃバックランプフューズ抜いてるから動かないわ。

配線図追っかけないとわからない仕組みになってますねぇ。

まさかの取り回しです。

９６４、９９３がこの配線になってます。

ミッションサイドについてるバックランプスイッチ。

スイッチ不良で点灯しっぱなしになるからフューズ抜いたら

まさかの、クーラーまで作動しないって話でした。