弘法も筆の誤り (porsche 993)


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2009年 7月 23日 |
ブログにちょろっと書いた993のエンジンオーバーホールについて |
964以降の3.6リッターエンジンでお約束ともいえる箇所からのオイル漏れです。 |
シリンダー根元の原因はクランクケースを合わせて締めるための通しボルト穴の |
全部バラすとこんな部品点数の多さになります。 |
空冷フラット6はヘッドもピストンシリンダーもバラバラの6セット |
せっかくOリング交換するんですからクランクケースも分解チェックです。 |
その分解途中で発見しちゃいました。 |
これが正常に入ってる画像。 |
クルマは違うけど、この964エンジンのこの箇所にはワッシャーが2枚入ってました。 そんなこんなは、まさに「弘法も筆の誤り」と言っておきましょうか。 |
取り付けミスのリングは外したあとも微妙に変形して元には戻りませんね。 |
オーバーホールしてて見つかる、要交換パーツです。 |
オーバーホールですから、オイル漏れに関係なくてもヘッドも分解してチェックします。 |
バルブガイドの磨耗を点検するために、バルブのガタを見ます。 |
ガイドの先が見えてます。バルブがスライドする穴ですね。 ガイドが磨耗することでヘッドやバルブを守ってるとも言えます。 この部分にバルブシールと言うオイルシールが付いて、ヘッド内部への オイルの浸入を防ぎます。「オイル下がり」と呼ばれるのは、そのバルブシールの へたりから来るオイル燃焼の白煙を噴くことを言いますよ。 |
993の特徴でもある油圧アジャスターも曲者です。 ロッカーアーム先に挿入されてバルブを押さえるのですが、油圧を使ってクリアランスを ゼロに保つようなシステムで、964までのような定期的なバルブクリアランス調整を不要にさせた 優れものだったんです。 |
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