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1滴のオイル漏れでもここまで   (porsche993 Turbo)

患者のカルテ
年式1998年
モデル 993  turbo
症状 カムカバーオイル漏れ
修理内容 パッキン交換 その他

 

2010年 11月 9日
 
空冷911のお約束、カムカバーパッキンのオイル漏れです。以前の日誌にも書きましたが993のカムカバーパッキンは、964までのような定期的なバルブクリアランス調整時のパッキン交換と言う作業が無くなったことで漏れる前に交換することが無くなり、パッキン劣化でオイル漏れを起こします。そんな時はパッキン交換すればいいだけの話のようですが

実はちょっと違うんです。これがいろいろあって・・・・

 

 
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カルテを見ておわかりでしょうか。この993ターボは空冷最終と言われる1997年を超えて98年の最終も最終のターボSです。

 

 
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993お約束のカムカバーからのオイル漏れです。漏れたオイルがヒートエクスチェンジャーに垂れるので白煙が出ます。修理が必要ですね。


 

 
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この金属カバーの所からも滴ってます。ポタッっと1滴。
距離は走ってないのですが、ゴムパーツは硬化します。

 

 
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カムカバーの上に金属のカバーが付いてるので、そこに溜まったオイルが伝ってるんです。カムカバーの遮熱カバーですね。タービンがすぐ横に居るから必要です。
この画像から見ると、けっこう見晴らしがいいように思いますが・・・

 

 
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ところがこのようにカムカバーの全貌を見るまでには大変な苦労が待っているのです。ツインターボの993のタービンが完全に隠してるのがわかりますか?これでは当然カムカバーは脱着できません。


 

 
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たった1滴のオイル漏れがこんな状態にさせるんですよ。思い出しただけで夢でうなされそうです。
バンパーから始まってタービン、排気系全部。当然エンジンルームのインタークーラーやホースも全部です。

 

 
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これだけ外しました。ツインターボの吸排気、オイルライン、排気管、ヒーターの取り回しは芸術的知恵の輪風苦肉の作って感じです。

 

 
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タービンとエキマニです。このターボSはノーマルターボ408ps→ターボSの430ps→さらに特別Sの450ps仕様なのでタービンも特別です。

 

 
 

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シリンダー、排気バルブ、むき出し状態。かなりの露出。

 

 
 

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やっとここまできてカバーが外れました。どれだけの苦労があるかわかりますよね。

 

 
 

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タービンに繋がる配管が残って見えます。

 

 
 
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このパッキン交換だけのためにって思うから苦労に感じるんでしょう。
同時重複作業ですから片方しか漏れて無くても、絶対に左右パッキン交換お勧めです。

 

 
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ところがここでも注意が必要です。お約束なのでパッキンにばかり目がいきますが、カバー側にも問題があることが多いです。漏れてる箇所をよく観察するとわかるのですが、カバー本体からの漏れもおこります。パッキン交換したのに漏れが直らないってのはそれが原因です。

 

 
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カバーは黒いプラと銀色に見える箇所のアルミのカラーが結合された構造になってます。熱変形と金属膨張のせいで、アルミカラーの淵からオイル漏れをおこすんですよね。パッキンに囲まれた部分のようになってるんですが漏れるのが現状です。
 

 
 
 
 
 
 
おだいじに!