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ポルシェエンジン丸ごとHow much (porsche 993)

                                       
患者のカルテ
年式1996年
モデル993RSクラブスポーツ
症状エンジンクラッシュ
修理内容エンジン交換

 

2009年 3月 5日
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1月22日のブログ「1000km耐久レース 完走」の巻を覚えてますか?
あの後どうなったかの報告です。
 

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症状としてはサーキットのストレート全開走行中に異音発生&エンジン停止が起きました。
クランクシャフトもロックしていて、スターターも回らない状態です。
エンジンオイルを抜くと、多数の金属片が出てきました。
ただ事ではないと言う知らせですね。

プラグ穴からよく見てみると1番気筒の内部が極端に破損してるのが確認でき、
エンジン下ろして分解してみると・・・・・

 

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開けてビックリ 3.8RSエンジン 玉手箱
見るも無残な姿に。
1番気筒に最大のダメージ、よく見ると隣の2番3番にも金属片が混入。
 

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ピストンヘッドは変形して、穴が開き、コンロッドは折れてます。
壮絶な状態がエンジン内で起こった様子。
 
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当然ヘッドもこのありさま。
もしエンジン回転6000rpmで起こったとしたら、1秒間に100回はピストン往復してるので
こんな状態になるのも納得はいきます・・・・
 

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で、出てきたのがこのパーツ。
昔なつかしベーゴマです。
RSにはベーゴマ標準装備だからね~。カレラにはオプションですけどぉ。
って、コラー! 駄菓子屋じゃあるまいし!
的な のり突っ込みを入れたくなるような状態と理解下さい。
 

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このベーゴマの正体は。折れたエキゾーストバルブの傘の部分です。
推測するに、最初に起きたのはこの傘が折れて、燃焼室に落ちて、ピストンに
1秒間に100回、合計数百回から数千回叩きつけられた結果がこのエンジンということです。
ドライバーの問題と言うわけではなく10万キロをほぼレーシング走行に費やされた結果が、
この突然死だったのでしょう。
いつこうなるの?と聞かれてもはっきり答えれるものではないです。
まさしくRSにとっては天命を尽くした憤死とも言えますね。
 
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もうこうなってしまったら、エンジン復活させるのにどれだけパーツ交換が必要か
考えても大変なのはわかります。見てわかるだけの部品交換だけではもとのような性能のエンジンに
戻る可能性は低いですし、中古エンジンを探すにも希少な3.8エンジンは不可能でしょう。
 

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で、とった方法は、「エンジン丸ごとパーツ」としてPorsche本国に注文です。
俗に言うリビルトショートエンジンですね(とは言ってもどう見ても新品パーツで組んだ
新品エンジンでした。)
問い合わせではドイツに1機在庫ありとのこと。即注文で2週間後に到着の返事あり。
新品パーツ1個ずつ注文するよりもかなり格安な丸ごとエンジンは、お買い得間違いなしです。
ちなみにお値段は新車プリウス最上級グレードって感じでしたが、古エンジンを返すことで
HONDAバイクのCB400 SUPER BOLDOR ぐらいの返金があります。
コアチャージ返金分ってやつですね。
名機993RSクラブスポーツが甦るなら安いもんです!
 
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エンジン届くまでの作業もいろいろあります。
エンジンオイルに混じって流れ出た金属粉を完全除去。
オイルパイプ、オイルクーラー、サーモスタットなどなど、脱着分解清掃洗浄。
 

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排気バルブが折れたもんだから、他の排気圧が1番から逆流し、吸気系統すべてに
吹き返して、バリオラムの中身はものすごい金属片の嵐に見舞われました。
 
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さまざまな金属片が隅々まで行き渡って大変な状態です。
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すべて脱着分解洗浄行いました。
 

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排気系もしかり、溶けたアルミが、流れ当たる箇所に溶着してました。
凄まじい温度であったのでしょう。
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旧エンジンさん、さようなら 今までありがとう。
新エンジンさん、こんにちは よろしくね。
おだいじに!